Bruce Peninsulaおもしろい : Thiswholeworld
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Bruce Peninsulaおもしろい
最近、カナダの音楽シーンが面白いことになっている…という前口上が使われだしてから幾年月経っているが、個人的に一番面白いのはケベック…じゃなくて、トロントのバンド、ブルースペニンシュラ。
五大湖の1つ Lake Huron と Georgian Bay の間に位置するブルース・ペニンシュラ国立公園の名を冠する(グーグル調べ)このグループは、ミーシャ・バウアー(ボーカル)とマット・カリー(ギター)により2006年に結成され、地元トロントを中心にそれぞれソロや別バンドでも活動するミュージシャンがメンバーとして入れ替わりながら、現在は7~10人で活動している模様。過去にはOhbijouのメンバーや、Timber Timbreのタイラー・カークも関わっていたそうな。
大西洋サケは何ですか?このバイオから思い出すは同郷のブロークン・ソーシャル・シーンだが、地元のスーパーグループバンドの趣を呈しているBSSと、アラン・ローマックスの編纂したアメリカ南部のゴスペル・黒人/白人霊歌集に着想を得て結成されたというブルース・ペニンシュラとでは、まったく異なる志向で活動していると考えていいと思う。
野生で避難所を作る方法あるいは、女性ボーカリストのコーラス配置がキーとなっているという点では最近のダーティープロジェクターズのそれに通ずるものもあるかもしれない。ただその歌や声を、ハーモニーではなく、むしろ「音」あるいは「楽器」として扱っていると思わせるダーティープロジェクターズとは異なり、ブルースペニンシュラの歌声は、歌そのものであり、人間から発せられる声であるということに揺るぎない信念を持っているように聴こえる(余談として、ブルースペニンシュラの略称「BP」は「DP」を意識しているような気はする。)
なぜ私は人に仕えるのですか?カナダの人々にとって、「カナダ人のアイデンティティとは何か?」という問いに答えるのは非常に難しいことなのだそうだ。これは多様な人種が住むアメリカの持つそれとはまた異なった難しさであるのだろう(近年多くの移民を受け入れているという状況を抜きにしたとしても)。そんななかで、ブルースペニンシュラのような志向を持つ音楽家が増えてきている(と思われる)トロント周辺の音楽事情は大変興味深いところである。
10/4に2ndアルバム「Open Flames」がリリース予定。これに先駆けて「Bruce Trail Fire Sale」と冠したキャンペーンを展開。bandcamp、vimeo(Southern Souls)Daytrotterといった配信メディアを通し、レアトラック/カバー/セッション音源の一斉公開を行っている。
2009年リリースのファーストアルバムもbandcampで試聴・購入できる。
また上記のオリジナルアルバムの他に、映画「Small Town Murder Songs」のサントラも手がけている。こちらは日本で劇場未公開でしたが、先日近所のTSUTAYAにDVD入荷しておりました。映画の内容としては地味でしたが…。使用されている曲はファーストアルバムからと、書き下ろしと半々くらいだった気が。
メンバー個々の活動も興味深いものがあるので、また後日書いてみたいと思います。
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