2012年2月21日火曜日

陰で中傷する行為友人に言うこと

いじめ - Wikipedia

いじめ(苛め、虐め)とは、相手の肉体的・心理的苦しみを快楽的に楽しむことを目的として行われる様々な行為。実効的に遂行された嗜虐的関与[1]

いじめとは「肉体的、精神的、立場的に自分より弱いものを、暴力やいやがらせなどによって一方的に苦しめること」であり、暴行罪、傷害罪、侮辱罪、脅迫罪等の犯罪行為である。[2]で「特に、1985年(昭和60年)ごろから陰湿化した校内暴力をさすことが多い」[3]

単純な暴力だけでなく、物を隠す(いたずらする)、交換日記で悪口を書くなどといった「心に対するいじめ」もあり、シカト(無視)などは水面下で行われることから、教師や周囲が気づかないうちに深刻な事態になりうる。

1996年(平成8年)に文部大臣(当時)が緊急アピールしているように、「深刻ないじめは、どの学校にも、どのクラスにも、どの子どもにも起こりうる」[4]もので、児童生徒1000人あたりの7.1人がいじめを受けている[5]。 いじめに関する追跡調査では、「小学校4年生から中学校3年生までの6年間の間に、いじめ(仲間はずれ、無視、陰口)と無関係でいられる児童生徒は1割しかいない」[4]ことが指摘されている。

大人の社会でも職場いじめなどいじめに相当する現象は存在し、ネット上のユーザによるネットいじめも存在する。

日本に限らず、欧米でもいじめは深刻な問題になっている。英語の表記は、bullying。

[編集] 文部科学省の定義

文部科学省が児童・生徒の問題に関する調査で用いるいじめの定義は「子どもが一定の人間関係のある者から、心理的・物理的攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」で、「いじめか否かの判断は、いじめられた子どもの立場に立って行うよう徹底させる」としている。

これは2007年(平成19年)1月19日以降の定義で、従来のいじめの定義では「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」としていた。

同年、具体的ないじめの種類については「パソコン・携帯電話での中傷」「悪口」などが追加された。いじめの件数についても「発生件数」から「認知件数」に変更された。

また、教育再生会議の第一次報告に関連して、いじめを繰り返す児童・生徒に対する出席停止措置などの現在の法律で出来ることは教育委員会に通知するように、2007年1月22日、安倍晋三首相が伊吹文明文部科学相に指示した。

[編集] いじめの統計

文部科学省の統計によると、平成19年度に文部省が認知したものでは、84,648件のいじめがあり、児童生徒1000人あたりのいじめ件数は7.1人で[5]、いじめを認知した学校の件数は40.0%であった[5]。 ただし以上の統計はもちろん文部省が認知した件数である為、暗数を考慮しなければならない。

学年別で見た場合、中学生、なかでも特に中学1年生のいじめの数が多く、中学1年生だけで17,063件のいじめが認知されており、この数字は小学6年生(4,262件)や高校1年生(3,701件)に比べ4倍以上多い。男女比では、54.8%が男子、45.2%が女子である[5]

平成19年度に自殺した136人の児童のうち、いじめが原因であると特定されたものは3件で18年度よりも3件少ない[5]

中学1年生の「仲間はずれ、無視、陰口」を例に国立教育政策研究所が2004年度に行った追跡調査[6][4]によれば、一般的イメージとは異なり、いじめる生徒・いじめられている生徒は短期間で入れ替わっており、 「いわゆる「いじめられっ子(いじめられやすい子ども)」や「いじめっ子(いじめやすい子ども)」も存在しない」[4]

また同調査によれば、同じ学校・同じ年度の生徒であっても学年が進むにつれていじめの数が大きく増減しており、「いじめが起こりやすい学校・年度」のようなものは無かった。従って「いじめが起きやすい学校とそうでない学校、いじめが起きやすい学年とそうでない学年というものが存在しているわけではない」[4]

以上のことから、「何か特別な問題や背景があるから、いじめが起きる」わけではなく[6]「そうした問題の有無とはさほど関係なく、いじめは起きうる」[6]「ちょっとしたきっかけで、いじめは起きてしまう、広がってしまう」[6]のが実態であることが分かる。

小学校においても同様の傾向が確かめられている[4]

実際同調査によれば中学1年生の場合、「週に1回以上」いじめを受けている生徒が「毎回50-100名(7-14%)程度存在するにもかかわらず、それが半年後まで続く事例は半分以下」[4]であった。すなわち「毎回「クラスに3-6名」程度の割合の子どもが被害に遭っている計算であるにもかかわらず、常習的な被害者と考えられるのは1000名につき3名という数」である[4]

これは加害者についても同様で、「「週に1回以上」という高頻度の加害経験があると答えた生徒は、毎回35-85名(5-12%)程度いたにもかかわらず、半年後も引き続き経験があると答えた者は半分以下」[4]であった。

小学校・中学校で「仲間はずれ、無視、陰口」が3年間の間に全く無かった児童生徒はそれぞれ22.6%、27.6%で[4]、いじめが誰にでも起こりうることを裏付ける。 逆に3年間連続でいじめがあった児童生徒は小学校・中学校でそれぞれ0.4%、0.6%であった[4]


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いじめが発見されたきっかけは、学校の教職員が発見したのが50.3%、本人や家族の訴えなど教職員以外がきっかけのものは49.7%であった[5]。 教職員が発見した方法としては「アンケート調査など学校の取組により発見」は(24.4%。きっかけ全体に対する割合。以下同様)、「学級担任が発見」(19.8%)が多く、教職員以外のものでは、「本人からの訴え」(24.6%)、保護者(16.3%)、本人以外の児童生徒(5.1%)の順である[5]

都道府県別で見た場合、1000人あたりの認知件数は多いほうから順に熊本県(32.7件)、大分県(27.3件)、岐阜県(25.2件)が多く、全国平均(7.1件)を3倍以上上回る[5]。ただしこれはあくまで認知件数なので、これらの件で実際にいじめが多いのか、それともこれらの県でいじめを認知しやすい体制が整っているのかは不明である。 なお熊本県や大分県と同じ九州でも、福岡県や佐賀県(いずれも1.1件)は少ない方から2番と3番で、単純に九州でいじめが多いというわけではない[5]。(全国最小は和歌山県の0.8件)[5]

文部省の統計では平成6年と平成18年にいじめの定義を変えているが、統計上は、(認知された)いじめの発生率が激減→いじめの定義を変えると激増を繰り返している。 例えば平成6年には31.3%だった発生率が平成17年度には19.4%に減っている[5]。ただし、いじめの定義を変えると発生率が急増していることから、いじめが実際に減ったのか、それともいじめの動向変化により統計上捉えられるいじめ発生率が減り、動向にあわせて定義を修正することでまた見かけ上の発生率が増えているのかは不明である。

[編集] 学年別動向の統計

学年別に見た場合、次の傾向があることが指摘されている。

  • 幼稚園・保育園:小谷隆真によれば、小学校や中学校のようないじめはないという。積極的な子供が消極的な子供を従えているようにみえる「子ども同士の力関係」や、「子供のコミュニケーション能力の未発達」による玩具等の横取り、手を出すことをいじめととらえてしまうという(参考:2005年3月7日読売新聞)。
  • 小学校:「冷やかし」の割合が多いが、「仲間はずれ」の割合が、他の区分に比べて多い[7]
  • 中学校:統計上、いじめが最も多くなる年代である[7]。重篤な場合は重傷を負わせられる、傷害の結果死に至ることもある。結果、自殺するという例もある。
  • 高等学校:「冷やかし」が多いが、「暴力をふるう」割合が高い[7]。割合は少ないが、いじめによって退学する場合もある(人間関係を理由とした中途退学は、2005年度で7.4%[8])。
  • 大学:大学に於いても、特に体育会系のクラブで、先輩からの「しごき」という名のいじめは昔から存在する。これに関連して、継続的な悪質ないじめで、訴訟沙汰になった例もある[9][10][11]
いじめの様態別認知件数(文部科学省、平成19年度、複数回答あり)[12]
小学校 中学校 高等学校 特別支援学校 合計
総数 構成比 総数 構成比 総数 構成比 総数 構成比 総数 構成比
冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。 32,110 65.7 28,061 64.5 4,646 55.6 194 56.9 65,011 64.3
仲間はずれ、集団による無視をされる。 11,896 24.3 9,489 21.8 1,455 17.4 56 16.4 22,896 22.6
軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする。 9,980 20.4 7,120 16.4 1,712 20.5 64 18.8 18,876 18.7
ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする。 2,317 4.7 2,525 5.8 737 8.8 27 7.9 5,606 5.5
金品をたかられる。 764 1.6 1,369 3.1 498 6.0 12 3.5 2,643 2.6
金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする。 3,254 6.7 3,448 7.9 671 8.0 32 9.4 7,405 7.3
嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする。 2,854 5.8 2,636 6.1 795 9.5 30 8.8 6,315 6.2
パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる。 534 1.1 3,633 8.4 1,701 20.4 25 7.3 5,893 5.8
その他 1,980 4.0 1,317 3.0 388 4.6 19 5.6 3,704 3.7

[編集] いじめ原因の統計

いじめ加害の原因となるストレッサー(ストレス原因)で直接的・間接的に大きな要因をアンケートから探ってみた統計[4]によると、 直接的にも間接的にも最も影響力が大きいのは友人から学業・容姿・行動などを馬鹿にされた「友人ストレッサー」(36組中31組で第1位)[4]であった。 次に影響力が大きかったストレッサーは学業・容姿・長所や短所などに関する「競争的価値観」(36組中2組で第1位、19組で第2位)で、間接的な効果しかないにも関わらず、その効果の大きさが伺える。


どのように私は男の子を引き付けることができる

そして、様々なストレッサーが「不機嫌怒りストレス」(36組中3組で第1位、11組で第2位)に影響を与え、いじめを発生させているという構図がある[4]。一方教師・家族・友人らによる支援がこれらのストレスを軽減することも分かっており[4]、周囲の支援がいじめを抑止する効果があることがわかる。

また古いデータであるが、1986年の東京都教育委員会調査報告[13]によれば、いじめの原因は以下の結果となった。

  • 力の弱いもの、動作の鈍いものを面白半分に 33.6%
  • 欲求不満の鬱憤晴らしとして 19.7%
  • 生意気なもの、いい子ぶるものに対する反発・反感から 15.7%
  • 自分たちと違う、なじめないなどの違和感から 14.8%
  • 怒りや悲しみ、嫉妬から 10.7%
  • 仲間に引き入れるため 6.7%
  • 以前にいじめられたことの仕返しとして 6.3%

その他少数意見として「面白いから」、「ふざけて、冗談で」があった。

[編集] いじめに関する研究

内藤朝雄は社会学的・心理学的手法を用いて、2001年に『いじめの社会理論』を発表した。その中で内藤は「人間関係が濃厚すぎる集団内において生じる欠如を埋めようとする偽りの全能感」としていじめの理論化を行った。そしてその対策として「学級制度の解体」「警察の介入」を挙げた(2007年刊の『〈いじめ学〉の時代』は、その入門編である)。

森口朗は2007年の『いじめの構造』で、内藤の理論をベースに独自の「スクールカースト」の概念を導入した。これはクラス内の序列のことで、人気や「空気を読む能力」の多寡により上下し、下位になるほどいじめられやすくなるという。 今までの論者が素通りしてきたこの概念を取り入れて、森田は修正藤田モデルという四分類を作った。これによりいじめのモデルはかなり整理され、見通しが良くなった。そして分類毎にいじめの発生するメカニズムを考察し、具体的な対策を提示した。

シカゴ大学による脳のfMRIスキャンを使用した最新の研究によると、人が他人の苦痛を目にすると、自身が苦痛を経験したときと同じ脳内領域が光るが、いじめっ子の場合扁桃体や腹側線条体(報酬や喜びに関係すると考えられている部位)によってそうでないものに比べ活発に活動することがわかったという。「つまり、いじめっ子は人の苦痛を見るのが好きだと考えられる。この考えが正しい場合、彼らは弱い者いじめをして他人を攻撃するたびに心理的な報酬を受け取り、反応の強化が進んでいることになる」「自己制御を欠いている点を処置する、あるいは埋め合わせる治療法を開発する必要があるだろう。いじめっ子が自己制御を欠いているのは事実だと考えているし、他人を傷付けるたびに心理的な報酬を受け取り、反応の強 化が進む可能性がある」と同研究チームのレイヒーは話す。[14]

[編集] いじめの分類

具体的ないじめに相当する行為の種類によって分類した場合、暴力系のいじめとコミュニケーション操作系のいじめの2種類がある[15]。前者は、被害者に対する殴打・拘束や服を脱がせるなど身体へ直接的なダメージを与えるもので、後者は悪口・誹謗中傷や風説の流布などコミュニケーションを介して被害者に不快感・精神的ダメージを与えるものである。男女別では、女子のほうが暴力系ではなくコミュニケーション操作系のいじめを遂行する傾向にあり、その背景にはジェンダーによる抑圧(「女の子は優しく/おとなしくしているべきである」という固定観念)あるいは評価基準の違い(男子はそれが身体的な強靭さに求められるが女子は他者からの受容に依存する)が考えられる[16][17]。ただし、男子のいじめについてもだんだんと暴力系よりもコミュニケーション操作系のいじめのほうが多くなる傾向にある[17]

いじめの形態に注目すると、排除のいじめと飼育のいじめの2種類がある[18]。排除型は被害者を仲間外れにして自分たちのグループから排斥するものであり、飼育型は被害者を自分たちのグループの中に留めておいたままいじめの対象とすることによって楽しむものである。実際のいじめは排除型ではなく飼育型であることが多い。

教育社会学者の藤田英典は、(学校での)いじめを次の4つに分類し、多くのいじめに対する言説がその特性の相違点を考慮していない点を批判している[19]

  1. モラルの低下・混乱によるもの。1980年代中ごろに頻発したタイプで、被害者が偶発的に決定されるところに特徴がある。一種のモラル・パニックや集団ヒステリーといえる。
  2. 社会的偏見・差別による排除的なもの。1のケースと比較するといじめの対象となった理由(特定の社会的属性を持っていたということ)は明瞭であり、差別意識自体を取り除く指導をすることがこの種のいじめの対策となる。
  3. 閉鎖的な集団内で特定の個人に対して発生するもの。教師など外部から実態が把握しにくいぶん、対策は難しくなる。
  4. 特定の個人への暴行・恐喝を反復するもの。3のケースと違って、加害者と被害者の属するグループは異なる場合が多い。不良が下級生からカツアゲするといったものが典型的なもので、認知されやすい。

教育評論家の森口朗は、いじめの考察としては前述の藤田英典の分類を継承して論を進めているが、実際に「いじめ」という言葉で総称されているものは次の4つに分けられるとしている[20]


あなたの退屈ときに実行するためにランダムなもの
  1. 子供たちが共同生活をおくる上で当然発生するであろう軋轢。
  2. 従来型コミュニケーション系いじめ。仲間はずれにするなど、犯罪の構成要件は満たさないもの。
  3. 犯罪型コミュニケーション系いじめ。インターネット上での誹謗中傷のように犯罪とみなしうるもの。
  4. 暴力・恐喝型いじめ。暴行や窃盗などの犯罪に問われるもの。

そしてそれぞれ求められるべき対処法は異なり、1のタイプの軋轢の解消は可能な限り生徒の自主性に任せ(教師は2の段階に移行しないかを直接介入することなく見守る)、3・4のタイプでは警察へ通報するなど司法の介入によって解決し、2のタイプのみ教師・学校側が積極的に解決すべき問題であるという。

[編集] いじめ事件の例

[編集] 事件別例

刑法上の犯罪となる全ての攻撃。なお、2006年の福岡中2いじめ自殺事件のケースでは暴力行為等処罰ニ関スル法律違反の疑いが適用されたが、このように恐喝や傷害などの行為を伴わずに立件されるのは異例の話であった。ほとんどは組織防衛(教育界)の観点から("身内の恥を晒すな"と)内密に処理され、自殺など人命に関わる事態に発展しない限り立件がない場合が多い。

  • 殺人罪:法律上は傷害致死や自殺教唆であっても、「未必の故意」による殺人罪として立件されることもある。
  • 傷害致死罪:(例)集団によるリンチによって、被害者が死亡。
  • 自殺教唆罪:自殺を促す(とびおりろ、など)。
  • 暴行罪・傷害罪:殴る、蹴る、刺す、縛る、煙草をからだに押し付ける。
  • 脅迫罪:脅す、ナイフで刺すふりをする・ナイフを見せる、暴力団などの犯罪集団と共謀する。
  • 強要罪:性行為(自慰、売春など)の強要。常々いじめられる者同士を喧嘩させる。
  • 恐喝罪:暴行や脅迫による金銭の要求。
  • 強姦罪・強制わいせつ罪
  • 名誉毀損罪・侮辱罪:盗撮して、インターネットで流す。インターネット上の中傷。中傷ビラの頒布。携帯電話・メールでの嫌がらせ。これらを警察に訴えれば、捜査がなされ、犯人は逮捕される。
  • 犯罪の教唆(実行犯と同罪):強姦など性犯罪の要求、万引き(窃盗)など財産犯の強要。
  • 偽証罪(法廷などで)・誣告罪:犯罪等を行ってそれをなすりつける、法廷など公的機関での虚偽報告。

その他の人権侵害(犯罪として立件できないにせよ、民事上の不法行為と認定されうる。)

  • 無視、陰謀をめぐらすこと、教師や上司に事実ではない不利な虚偽報告をする。

労働問題

  • 不当労働行為:上司が部下に対し、職場で陰謀を巡らすこと.「自分が悪い」と誤解させる状況を、故意につくられる。
  • 不当解雇:職場で、責任をとって辞めさせるような状況をつくる。
  • セクシャルハラスメント
  • パワーハラスメント

[編集] 法律上の保護

いじめ被害者は、下記の法規定によって保護される。

  • 人権侵害等→憲法:権利の回復・損害賠償請求
  • 刑事事件 →刑法:刑事訴追
  • 民事事件 →民法:損害賠償請求

各法規定は、被害内容を下記の2つに大きく区分する。(一般に「いじめ」は後者をさすことが多いが、前者も該当する)

  • 身体的苦痛(殺人・拷問・傷害などの瞬間的な肉体的打撃である暴力、障害)などの実害
  • 精神的苦痛(非常に陰湿で、長期間苛められる側(被害者)の精神に大きな打撃を与えるもの)

[編集] アフターケア

悪辣かつ長期化したいじめの場合、被害者の心の傷は深く、性格そのものが変容する場合がある。深刻な心理的・肉体的・性的虐待を受けたあとでは、いじめそのものが解消したあとでも、本人のみではケアが困難となる。その場合には、精神科医やカウンセラーに相談することも重要である。

[編集] 世界のいじめ

[編集] 韓国

韓国では結婚式の後で新郎をいじめる風習がある(韓国の新郎いじめ)。

韓国では、当初、いじめは日本語の単語を輸入した「이지메」が主流であったが、現在では「激しい」と「爪弾き」を合成した単語「ワンタ」と呼ぶ[21]

2005年には、陸軍においていじめを受けていた一等兵が銃を乱射し、8人を殺害する事件が発生した[22]

また、韓国軍では2011年7月4日、上等兵が銃を乱射して兵を4人射殺する事件が発生したが、この動機は部隊内のいじめが原因だとされる[23]。この銃乱射事件が起こったのと同じ師団で、2011年7月3日、兵士が首を吊って自殺している。これもいじめの可能性がなかったか、当局が捜査している[24]

2011年12月、韓国では3人の中高生が相次いで自殺した。いじめが原因と見られている[25]。2012年の新年国政演説において、李明博大統領は多発するいじめの問題にも触れ、総合対策を準備すると宣言した[26]

[編集] アメリカ

45州でいじめ防止法を導入している。いじめが原因で毎日16万人近くが学校を欠席している。中学生男子へのある追跡調査では、加害者の60%が、24歳までに何らかの犯罪で有罪宣告を受けている[27]。レディー・ガガは、同性愛を理由にいじめを受けて自殺した14歳のファンについて触れ、「いじめは撲滅すべき」と訴えた[28]

13名の人間が殺害されたコロンバイン高校銃乱射事件では、犯人たちは日常的にいじめが行われており、それが原因で事件を引き起こしたと考えられている。


特にアジア系に対するいじめは酷く、10代のアジア系アメリカ人のうち、半数以上が学校でいじめられた経験があると回答。これに対して黒人やヒスパニック、白人では1/3程度である。フィラデルフィアの学校では2009年にアジア系の生徒に対する集団暴行事件が発生、被害者は1日で26人に上り、うち13人が重傷を負って集中治療室で手当てを受けた。この学校では、アジア系生徒が見の安全が確保されるまで登校を拒否するストライキに発展した。アジア系は、他人種に比較して、うつや自殺の割合が突出してる[29]

2011年10月には、アフガニスタンに派遣された19歳の中国系の米兵が、同僚の白人兵士に執拗ないじめを受けて銃で自殺、アジア系へのいじめの問題が浮き彫りになっている。この事件では、職務怠慢、虚偽報告、虐待や過失致死などの罪名で兵士8名が訴追された[30]

2011年、CNNがいじめ対策の特別番組で、中途脱落者が1人もおらず99%が大学に進学するロングアイランドの名門校、ウィートリスクールの生徒700人を対象に調査したところ、42%が学校のクラスメートをいじめたことがあり、31%はいじめを経験したと答えた。また、77%は友だちがいじめられていることを知っていながらも防ごうとせず、周りにも知らせず見て見ぬ振りをしたと答えた。2011年時点で、アメリカは47州でいじめ禁止法が成立しており、近年はそれがさらに強化されつつある[31]

[編集] イギリス

BBCの調査によると、生徒の7割の人間が何らかのいじめ被害に遭っている[32]

また、イギリス労働組合会議(TUC)の調査によると、350万人の労働者が職場でいじめを受けていると答え、その割合は労働者全体の14%に達する。また、専門性の高さに比例する傾向が見られた[33]

[編集] ドイツ

ドイツでは、年間50万人、実に25人に1人の児童・生徒が少なくとも1週間に1回は同級生からのいじめの被害にあっている。1990年代初頭から、いじめが注目されるようになった。当初、身体に対する暴力的な行為に注目していたが、次第に精神的な嫌がらせもいじめの範疇に含めることが多くなった。ドイツでは、主に心理的ないじめを"Mobbing"、物や身体への暴力には"Bullying"という言葉を使って区別する。これは英語からの借用語である[34]

2009年3月12日、ドイツ南部のアルベールビル実業中等学校で銃乱射事件が発生した。加害者は17歳の少年で、この学校の卒業生であり、在学中、いじめを受けていたのが原因との説がある[要出典]。生徒9名が殺害され、少年は警察に射殺された。

[編集] スウェーデン

教育法で、学校にいじめ対策の立案が義務化されている。

[編集] オーストラリア

国際教育到達度評価学会で参加40か国から集めたデータをまとめたところ、オーストラリアでは生徒の25%以上がイジメを体験しており、クエート、カタール、台湾、ニュージーランドに次いで、いじめの発生率が高かった[35]

[編集] ニュージーランド

ウェリントンで開かれた教育省サミットで提出された学校安全の為の調査レポートによると、ニュージーランドのいじめ発生率は国際的平均率より50%も高く、世界的にみても非常にいじめの発生率が多いことがわかった。特に、ネットいじめの割合が高まっている[36]

ニュージーランドでは、アジア系移民を標的にした人種差別によるいじめも多発している[37]

2009年、日系人の14歳の少年が「クジラ喰い」と因縁をつけられ、集団で抱え上げて地面に落とすなどの暴行を加えられ、脳障害を伴う重傷を負った事件が発生した[38]

[編集] フィンランド

2007年11月、トゥースラのヨケラ中等高等学校で、いじめを受けていた男子生徒(18)が生徒7人と校長を射殺した事件が発生した。


[編集] いじめについての言葉・ことわざ

弱い者いじめ(よわいものいじめ)
近代民主主義社会では、強者は弱者を保護すべき立場にある。いじめとは、強者が弱者に対して迫害行為を行うことであり、卑怯であると、いじめという行為を戒める言葉として用いうる。しかし現実的に考えると強者=卑怯者、弱者=村社会においての無権利者、無支援者としてみるべきであり、言葉上の強弱にとらわれていてはいけない。
出る杭は打たれる
才能・手腕があってぬきんでている人は、とかく人から憎まれる。
さし出たことをする者は、人から非難され、制裁を受ける。
長いものには巻かれよ
個性的な者・有力者や多数派に反発する者・場の空気を読まずに正論を述べる者・異論を述べる者が苛められるさま。権威主義・画一主義を是とする考え(集団主義)が、いじめを助長している場合もしばしばある。
坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い
誰かを憎むようになると、直接憎むような理由が無くても、関連するもの全てを憎く感じる。
数の暴力(かずのぼうりょく)
ある意見や思想などにおける大多数の賛成側が少数の反対側に、理不尽な要求等を強要すること。

[編集] 参考文献

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 統計・白書

[編集]

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